聖隷奉仕～聖女におまんこ奉仕されて、追放者は魔王として覚醒する～

では何故私はこの作品を購入し、レビューを書いているのか?

それは”絵の差分”の存在です。

従来のAI生成イラストは表情や体勢の変化等の差分の作成を苦手としていました。(服装が違ったり、キャラが丸ごと変わってたり)
しかし、この作品は全てのシーンでヒロインのキャラクターデザインの同一性を保ったままほぼ完璧にイラストの差分が用意されています。フェラチオ、パイズリ、挿入ピストンの運動、ぶっかけetc…表情をころころ変えるヒロインの姿は「AI生成作品の新しいスタンダードの形」を予感させるに十分なものでした。

ですが、先に述べたイラスト作成技術はやがて一般化します。その時、他の商品との差別点となるのはやはり中身…”性癖”です。

聖女としての清楚さと娼婦の淫らさを併せ持つ聖女ルフェ。何処か浮世離れした諦念に満ちたヒロインの唯一の救いとして仔を孕ませるストーリーは独占欲を刺激します。「他の男に抱かれてきたルフェを自分の物にする」という男の感情がシナリオの随所に描写され、それが更に交わりを淫らに煽る構成はとても良かったです。

エッチの文章の量や密度は500円台なら”もう一声”欲しいです。
(私の性癖なら折角スリーサイズを設定してあるのだから作品内で測定したり如何に己が淫らな体かヒロインに自己申告させたり、妊娠してバストサイズが大きくなる一幕を入れたり…)
後は購入前の動作確認用の体験版、没入感増強の為の射精の効果音も欲しい所。

次回作があれば制作者の方には自分がエロいと思う物をドンドン詰めていって欲しいですね!

主人公とルフェは国によって虐げられた被害者で、体の相性が運命によって決められたように良く。唯一子供を妊娠させることが可能な主人公に立場や身分をかなぐり捨てて惹かれていくのは納得がいった。

聖女の意思を無視して高級娼婦として扱ったことを恨んでいないとルフェは語っていたが、王国崩壊の時には直に崩れる様を見るのは怒りからかそれとも罪悪感からか、どちらにせよ複雑そうだった。

文字と多くの表情差分によって登場人物の心情がなんとなく伝わってきて、処女作でこれだけできるなら次回作も期待できそうだ。

ストーリーとしては両者の思いや境遇についてしっかり描かれていてよかったです。エロ的には娼婦としての聖女の描写がやや物足りなく感じました。最高の女を奪ったという感覚はよかったです。
ゲームとしてはフェラチオシーンの乳首にメニューのマークがかぶってしまっていたり聖女のセリフでセーブした際、吹き出しの位置の位置によって「パイズリ:(台詞)」とか「喘ぎ声:(台詞)」になっていたりと詰めの甘さを感じました。あと、声に対するテキスト描写が多かった分ボイスがないのが残念でした。ボイスがない分描写したのかもしれませんが。

しかし○供の名前がモルドレッドとは……いささか不穏では?